こんにちは。やすひろです。
塾の授業内にグループワークを取り入れるべきか
先日、塾の授業内にグループワークを取り入れるべきかを考える機会がありました。
その時のわたしは、グループワークの定義が明確でなかったので、判断できませんでした。
こういう時はTwitterのアンケート機能に頼ります。その結果がこちら。
塾の授業中。わからない問題など、生徒同士で話し合って解決するグループワークは#アンケート #グループワーク
— やすひろ@ただの塾講師 (@Karisuma_Jukuko) June 27, 2022
かなりの僅差で『なし』に軍配が上がりました。
後日、自分の考えを深めるために、まずは、グループワークの定義を調べてみると
とのこと。結構多角的に調べましたが、グループワークの明確な定義は見つかりませんでした。
グループワークについてある程度調べたうえで、わたしの意見は
塾の授業でグループワークは必要ない
に決まりました。
わたしが塾でグループワークが必要ないと判断した理由を詳しく書いていきます。
塾の授業でグループワークが必要ない理由
わたしが、塾の授業でグループワークが必要ないと考える理由は、次の3つです。
①授業時間が限られている
②明確な定義がない
③メンバーの確保
これらの理由から、塾ではグループワークは必要ないとわたしは考えます。
ただし、グループワークそのものがいらないと言っているわけではありません。
グループワークが不要なのは、塾の授業中限定です。
学校の授業でグループワークをするのは、効果的なのかもしれません。
今回は塾の授業中についてのみ考えます。
授業時間が限られている
塾の授業時間は、教科によっては学校の4分の1くらいしかありません。だから、効率よく塾で学習するためには、
学びを深めるより、知識を確認・定着させる
ほうがいいでしょう。
グループワークでも知識は定着させられる
そうかもしれません。
ただし、それは圧倒的に正確な知識を持っている人が、グループワークのメンバーにいるときに限られませんか?
圧倒的に正確な知識を持っている人が、あなたのグループワークのメンバーにはいなくても、教室内には確実に1人存在するのです。それは
教師
だから、まずは教師の説明で大枠を理解する。そして理解できたか演習する。
できなかった問題をやり直しする。それでも時間があまればグループワークをすればいい。
わたしにとって、塾の授業内でのグループワークの序列はその位置になりますね。
この序列だとほぼ実施することはありませんよね。
明確な定義がない
先ほども書きましたが、グループワークには明確な定義がない。だから、
グループワークをしなさい
と言ったところで、生徒たちは具体的に何をしたらよいかわかりません。
何をしたらよいかわからに生徒たちが、とりあえず始めるのが
明らかに雑談だと思っても、教師はそれを制止することができない。なぜなら、
グループワークに明確な定義がないから
たとえば
○○がよくわからないんだけど
わたしがわかるわけないじゃん
このような会話がグループワークとして成立していると言えるでしょうか?
そうなるのは、監督する教師が悪い
果たしてそうでしょうか?
人がいくら集まっても、前提知識すら持っていない人が集まっているだけでは、問題解決はできないのです。
だから、塾の授業のように限られた時間では、まずは正確な知識を入れることに注力したほうがよいと思うのです。
わたしの持論は
友達に聞いて賢くなれるのなら学校は最強の場と言える。そうなれば当然塾は不要だし、教師も必要なくなる。
— やすひろ@ただの塾講師 (@Karisuma_Jukuko) June 22, 2022
メンバーの確保
学校と塾の一番の違いは、
塾は学校と違って、生徒がやめることがあります。
塾でグループワークをしている友達が何かしらの事情で塾をやめてしまったとしましょう。
そのグループのメンバーはどう思うでしょうか?
関係ないと思う生徒は少ないでしょう。当然個人差はあると思いますが、
友達やめちゃったし、塾やめようかな?
と思う生徒もいるでしょう。
1人の生徒がやめるだけでもつらいのに、その友達までやめられるきっかけをグループワークはつくってしまう危険性があるのです。
また、急にグループワークを始めると
塾に友達いないんだけど
という生徒がその現実を突きつけられ、悲しい気持ちになるでしょう。
そして、友達いないからやめようかなと思わせてしまうかもしれません。
塾も生徒がいなくなってしまったら、営業することができません。
生徒がやめるかもしれないスキを塾が自らつくる必要がどこにあるのでしょうか?
塾でグループワークをする条件
ここまで言っても
グループワークで生徒を伸ばしたい
という強い信念を持っている塾講師がいるのであれば、わたしは次の条件を付け加えます。
- グループワークの定義を明確にする
- メンバーは教師が指定する
- 最大10分など時間制限を設ける
- 結果を発表してもらう
- テスト前には行わない
この条件を満たせるのであれば、授業の工夫の1つとして、ある程度の効果は期待できるのではないでしょうか?
今回は、塾の授業におけるグループワークの是非について考えてきました。
わたしは、グループワークそのものを否定するつもりは一切ありません。
ただ、塾の授業中にわざわざグループワークをおこなう必要はないと思います。
塾である以上、教師主導で生徒を導いていくべきだと、わたしは考えます。