こんにちは。やすひろです。
わたしは、人は得意なことは自慢したいけど、苦手なことはできるだけ隠したいという心理が無意識にはたらくのだと思います。
わたしの苦手なこと
わたしも学生時代、テストの点数を隠したことは一度もなかったですが、鉄棒の授業だけはどうやったらやらずに過ごせるかだけを考えていました。
なぜなら、わたしは人生で一度も逆上がりができたことがないから。子どものころは、逆上がりができないことが他の人にバレるのがとても嫌でした。だから必死に隠そうとしました。
苦手なことは必死に隠そうとします
でも、苦手を克服させて成長させようとする人は少なからずいます。その代表例が教師でしょう。
わたしも、逆上がりができないことが担当教師にバレると
わたしに任せておけ。必死に特訓してやる!
と言われました。わたしはそれが嫌で嫌でたまりませんでした。そんな気持ちで特訓に臨むわけですから、当然逆上がりができるようにはなりませんでした。
だからと言って、その教師を恨んでいるわけでは決してありません。
むしろ、早い段階で苦手を克服することってとても難しいのだなと悟りました。
苦手を克服してやろうはダメ
苦手を発見してしまった指導者は、先ほどの体育教師のように
わたしに任せておけ。必死に特訓してやる!
と言いがちです。それが絶対的に間違っているとは言いませんが、それでは、苦手を克服する可能性は低いかもしれません。
なぜなら、人は自分の苦手を隠したい傾向にあるから。そのうえ、特訓されるということは、
キミはそんなこともできないのか?
と言われ続けるようなものだと感じてしまうから。苦手のある人って、自分が苦手だと思うのはいいのですが、他人に苦手だと思わされることを極端に嫌います。
まさに、特訓は苦手を再認識させるのにはもってこい。本人の意識が上がってこないのに、苦手克服なんて夢のまた夢。そんな状態で
お前のために特訓してるんだぞ
なんて言ったら、ゲームオーバーですね。特訓される側はきっと
誰も頼んでねぇし
と思い、苦手が克服されることは決してないでしょう。
苦手を克服するには
わたしは、苦手を克服するには
②あきらめる
この2つしかないかなと思います。
小さな成功体験
できないことをできるようにするまでには、膨大な努力が必要です。わたしが苦手だった逆上がりは、「できるか、できないか」しかない。
でもわたしは、逆上がり以外にできる技が少しだけあった。それでいいではないか。なぜ逆上がりにこだわるのだろうか?
逆上がりは極端な例ですが、何事もできないからできるまでには段階がある。だから、少しでもできるようになったら、それをほめて認める。
そういう小さな成功体験を積み重ねることで、苦手も徐々に改善していくことが期待できます。
あきらめる
苦手から逃げるな、あきらめるな
わたしはその意見には真っ向から反対です。誰だって苦手なことはあるし、必ずしも、その苦手を克服してきたとは言えないでしょう。
現にわたしも、逆上がりを克服することはできませんでした。でも、声を大にして言いたい。
だから何なんですか?
苦手に立ち向かうのが勇敢なのでしょうか?苦手を克服することが美談なのでしょうか?もし本気でそんなことを言っているなら
肩甲骨を鍛えたら、もしかしたら空を飛べるかもしれません。でも、多くの人間は肩甲骨を鍛えて空を飛ぶことはしません。
人間は空を飛ぶことをあきらめ、泳いだり、走ったりすることを極めてきました。なぜそれではダメなのでしょうか?
苦手を克服するより、得意を伸ばすではだめなのでしょうか?はっきりしていることを言います。
すべてのことをできる人なんていない
だから、自分が苦手だと思ったらあきらめるのも手段の1つです。わたしはそれを否定しません。むしろ、積極的に肯定します。
指導者のやること
指導者がやることは次の2つです。
そのための指導案をつくりましょう。できないとできるの間には無限の広がりがあります。それを可視化して、スモールステップをつくってあげましょう。
苦手なことでも、これくらいはできると思わせたら、指導者としては成功です。
苦手な人に対して『このままではマズい』『こんなこともできないのか』のような声かけは一切必要ありません。
なぜなら、わざわざ言われなくても、本人はすでに分かっているから。そういう声かけは本人に苦手を強く意識させるだけです。
指導者としてやるべきことは、本人に苦手なことを再認識させることではなく、どうしたら苦手を克服できるかを具体的に示してあげることです。
わたしは、苦手があることを悪いことだとは一切思っていません。だから、本人から
苦手を克服したいんですが
と相談されるまで、こちらから勝手に手を打つことはしません。
だって、生徒本人が苦手を克服したいと思ってないかもしれないから。
もしあなたが教師なら、その可能性も忘れないで下さいね。
まとめ
苦手を克服するには
①小さな成功体験
②あきらめる
ことが重要。だから、生徒の苦手を指導する時には