こんにちは。やすひろです。
塾の自習室に行くのはまったく嫌がらず、何なら毎日でも行こうとするお子さんもいるでしょう。
保護者さんは、毎日塾の自習室に通っているわが子を誇らしく思ってはいけません。
保護者さんが注目するのは、毎日塾の自習室に通って成績が上がっているかどうか。
もし成績が上がっていないのであれば、自習室で勉強していないということです。
なぜ毎日自習に行くことは嫌がらないのか?
お子さんが毎日塾の自習室に行くことを嫌がらない理由は、
塾には友達がいる
塾では勉強しろとはあまり言われない
などでしょう。
だから実際は、家にいるよりも勉強する可能性は低いのかもしれません。
多くの保護者さんは、お子さんが塾の自習室に行っていれば勉強していると思うでしょう。
でも、確実に勉強しているとは言えません。
お子さんが塾の自習室で勉強しているかどうかを知るためには、成績を見るだけでいい。
それ以外に証明できる手段はありません。
自習室を利用するなら目的を明確に
保護者懇談をすると「うちの子、家で全然勉強しない」という相談をよくされます。
そして多くの保護者さんは、「塾の自習室を使わせてください」と提案してきます。
わたしはこの保護者さんの提案を受け入れるときに、ある1つの条件を提示します。
その条件とは、自習室に出かけるお子さんに何をするかを伝えること。
たとえば、「今日は学校の宿題を終えておいでね」とか「英単語を50個覚えておいでね」のように。
勉強しない生徒の中には、何を勉強したらよいかわからないという生徒も一定数います。
だから、保護者さんが何を勉強したらよいかを明確にしてあげましょう。
でも中学生や高校生になると何を指示したらよいかわからない保護者さんもいるでしょう。
そういう場合は、「何を勉強してくるの?」と聞くだけでもいいでしょう。
出かける前に何をするかを伝える、確認するので終了ではありません。
大事なのは、お子さんが塾から帰ってきたときに、何をしてきたのかを確実に聞き出しましょう。
それをしないと何の意味もありません。
勉強しない生徒
さきほど「家ではまったく勉強をしない」という相談を受けることが多いと言いました。
お子さんに対してそう思っている保護者さんには、少し残酷な真実を伝えなくてはいけません。
それは
勉強しない生徒はどこでも勉強しない
ということです。
つまり、家でまったく勉強しない生徒が、塾の自習室に来たから勉強するという可能性は極めて低いということです。
そして、この傾向は最近とても顕著になってきています。
塾の自習室にはゲームもマンガもないから勉強するしかないのにと思っている保護者さんもいるでしょう。
確かに塾の自習室には、ゲームもマンガもありませんが、スマホがあります。友人がいます。
勉強しない生徒は、スマホがなくても、友人がいなくても、シャーペンを分解する、消しゴムを切り刻むなどして時間をつぶします。
勉強をしない生徒は、勉強しないことを徹底しています。
塾の自習室で勉強しない生徒の特徴
塾の自習室で勉強しない生徒の特徴は
- 他の生徒の授業時間に来る
- 死角の席を使用する
- 友達と一緒に来る
- 長時間自習室を利用する
です。
この特徴の中には、「死角の席を使用する」のように、お子さんに聞いてもわからないこともあります。
これについては塾の教師に懇談のときにでも聞いてみるといいでしょう。
それぞれの特徴について、詳しく見ていきます。
他の生徒の授業時間に来る
他の生徒が授業中ということは、塾講師たちも授業中です。
つまり、他の生徒の授業時間は、塾講師の自習室監視が圧倒的に弱いと言えます。
自習室利用は何時からでもできるのに、わざわざ授業時間に来る。
それは教師に監視されたくないからに決まっているでしょうね。
死角の席を使用する
わたしの経験上、勉強する生徒は、誰からも見える位置で自習しています。
勉強する意志を感じない生徒になればなるほど、死角の席を使用したがります。
他に自習室を利用している生徒がいるなら仕方ありません。
しかし勉強しない生徒は、誰も自習室を利用していなくても、死角の席を使用します。
友達と一緒に来る
1人で塾の自習室に行くのはイヤだというお子さんもいるでしょう。
友達と一緒に来る生徒の多くは、自習室で勉強をしていません。
塾講師が様子を見に行くと、「今休憩中」と言っておしゃべりばかりしています。
中には、「友達にわからないところを教えてもらう」というお子さんもいるでしょう。
わたしの経験上、成績が優秀な生徒は、わからない問題は教師に質問しています。
だから、友達に聞くから一緒に自習室に行くと言われたら、「質問するなら教師に質問しなさい」と伝えるようにしましょう。
長時間自習室を利用する
自習室の利用開始時間から、利用終了時間まで自習室を利用する生徒もいます。
わたしの経験上、こういう生徒で好成績を残している生徒をあまり見たことがありません。
冷静に考えてみてください。これだけ長時間勉強できるのであれば、家でも勉強できるはずです。
なのに、家では勉強できない。そんなことはありません。
塾の自習室でも勉強はしていないのです。
塾の自習室に過度な期待をしてはいけない
塾講師が、塾の自習室で勉強していない生徒がいると暴露すると、「自習室で勉強させるのも仕事の1つでしょう?」と思われるかもしれません。
しかし、塾の自習室に過度な期待をしてはいけません。
わたしは塾の自習室を、回転ずしで言ったらガリと同じだと思っています。
塾の自習室=回転ずしのガリ
塾のサービスの中心は授業。自習室はそれに付随するサービス。
だから、塾の自習室は塾生であれば無料で提供しているのです。
回転ずしも商品の中心はお寿司。ガリはお寿司食べるお客さんに付随するサービス。
回転寿司でガリだけ食べて帰る人はいませんよね。
自習室の利用は無料
回転ずしなのに、お寿司の品質を後回しにして、ガリの品質向上に全力を尽くすことはないでしょう。
それと同じで、塾も自習室の運営に持てる力すべてを注ぐことはないのです。
どの塾も、自習室の位置づけは、教室が開いているから自習に使っていいという程度です。
お子さんが「自習にいったのに、質問できなかった」と悲しそうに帰ってきたこともあるでしょう。
授業中でなければ、どの塾講師も質問対応はしますが、授業中に自習にきている生徒の質問対応はしません。
だから、より効果的に自習室を利用するなら、授業時間外が良いのです。
うちの子は自習室で勉強しているのか?
ここまで
勉強しない生徒はどこでも勉強しない
と言われてしまうと、お子さんが塾の自習室で勉強しているかどうかが心配になるでしょう。
そんな保護者さんのために、お子さんが塾の自習室で勉強しているかどうかを確認する方法をお教えします。
成績を確認する
塾の自習室で勉強しているかどうかは、お子さんの成績を見れば、一目瞭然でわかります。
長時間勉強したから、確実に成績が上がるとは言えませんが、成績が上がる可能性は高まります。
逆に、勉強をしなければ、成績が上がることはまずありえません。
塾の自習室でしか勉強していなくて、家でまったく勉強していないのであれば、お子さんの勉強時間は塾の自習室にかかっています。
肝心な自習室で勉強していなければ、成績が下がることは間違いありません。
成績が上がれば、勉強している。成績が下がれば、勉強していない。
とても分かりやすいですよね。
死角の席で勉強していないかを確認する
保護者懇談で「うちの子自習室で勉強していますか?」と塾講師に質問してもまったく意味はありません。
なぜなら、どの塾講師でも「してますよ」と答えるから。
それは、テレビの食リポで、タレントたちが「おいしい」というレベルに匹敵します。つまり、そういうしかないのです。
だから、「うちの子自習室で勉強していますか?」と質問するのはやめましょう。
「うちの子、塾に自習に行ってちゃんと勉強してますか?」この問いにほぼすべての塾講師は「してますよ」と答えるにちがいない。保護者はそんな愚問を投げかけるのではなく「塾やめます」というのが妥当だろう。だって思い描いた成果が得られてないのだから。
— やすひろ@チャレンジおじさん (@Karisuma_Jukuko) July 21, 2022
これからは、「うちの子、死角の席で勉強していませんか」と確認しましょう。
もしお子さんが、死角の席で勉強していたら、他の人から見える位置で勉強するように伝えてもらうようにしましょう。
まとめ
ここまで、毎日塾の自習室に行っているのに成績が上がらないのはなぜかについて書いてきました。
その答えは、勉強していないから。塾の自習室で勉強していない生徒の特徴は、
- 他の生徒の授業時間に来る
- 死角の席を使用する
- 友達と一緒に来る
- 長時間自習室を利用する
でした。保護者さんが、お子さんが塾の自習室で勉強しているかを確認する方法は、
- お子さんの成績を見る
- 死角の席で勉強していないか塾講師に聞く
保護者さんに覚えておいてほしいのは、塾の自習室に過度な期待をしてはいけないということ。
毎日、自習室に通って成績が上がっているのであれば、お子さんは自習室で勉強していると言えます。