生徒1人に教師1人のマンツーマン個別における3つの危険性

こんにちは。やすひろです。

わたしも長年塾講師をしているので、

保護者様
保護者様

うちの子、勉強が苦手だからマンツーマン個別でお願いします

という要望を受けたことは過去何度もあります。どんな仕事もお客様の要望に応えることが大切ですので、わたしも無下に断ったりはしません。

そもそもわたしは、

やすひろ
やすひろ

勉強が苦手な生徒には、マンツーマン個別がよい

という理屈が理解できません。勉強が苦手な生徒には、マンツーマン個別のが危険なのではないかとさえ思っています。

なぜ勉強ができないからマンツーマン個別がよいと思うのか?しかし、なぜそれがダメなのかについて今回は説明していきます。

危険性① 教えすぎる

保護者様
保護者様

マンツーマン個別のが丁寧に教えてもらえる

確かに苦手な生徒にとってみたら、丁寧に教えてもらえるほうがよいかもしれません。しかし、教師と呼ばれる人間は基本的には教えたがりなのです。つまり、

やすひろ
やすひろ

マンツーマン個別になったら教えすぎる

危険性が出てきます。適度な指導と、過剰な指導は違うのです。教えすぎることで生徒の学力が伸びることは決してありません。よくて現状維持、悪いと下降します。

そうなる理由は2つ

生徒の考える力を奪う
問題を解く時間を奪う

教師が教えすぎている場合、生徒の成績を上げるためにとても重要な2つの要素を教師自らが奪ってしまっているのです。それでは成果は上がるわけがありません。

危険性② 生徒主導

保護者様
保護者様

うちの子のペースに合わせてほしい

クラス授業だと、生徒1人1人のペースに合わせることはできません。マンツーマン個別ならそれができる。それがマンツーマン個別の強みだと思っている人は多いでしょう。

はっきり言います。

やすひろ
やすひろ

子どものペースに合わせるからダメなので

教師が勉強が苦手な生徒のペースに合わせていては、その子の成績は一生上がりません。なぜなら、勉強が苦手な生徒主導だから。現状維持が精一杯です。

正月太りを解消しようと、パーソナルトレーニングに通ったとします。もし、あなたの担当トレーナーが

トレーナー
トレーナー

食生活はあなたの自由にしてもらって構いませんよ

なんてことを言ったら、あなたの正月太りは解消されるでしょうか?はなはだ疑問ですよね。

自分主導ではどうすることもできないから、プロに頼る。勉強も同じなのです。成果を上げたければ教師主導でなければなりません。

生徒主導になりやすいマンツーマン個別は、成果が上がらない危険性があります。

危険性③ 時間の感覚

保護者様
保護者様

うちの子解くのが遅いので、クラス授業にはついていけない

この理由でマンツーマン個別を選択して、解くスピードが上がったという生徒は見たことがありません。これには明確な理由があるのです。それは

やすひろ
やすひろ

生徒が解き終わるのを教師は待たざるを得ないから

いくらわたしがせっかちだといっても、マンツーマン個別で指導している生徒が、まだ解き終わっていないにもかかわらず、解説をはじめたりはしません。

なるべくはやく解くようには伝えますが、生徒も教師が待ってくれるとおもって、はやく解こうと思わないようです。だから、いっこうに解くスピードは上がりません。

読者様
読者様

スピードよりも正確性のが大切なのでは?

確かにそうとも言えます。それはある程度のスピードがある生徒にとっての話です。解くのが遅いからという理由でマンツーマン個別を選択している時点で、彼らの問題を解くスピードは、通信制限がかかったスマホでネットをするくらい遅いです。

わたしがスピードを意識させる理由は、どんな試験でも、制限時間があるからです。制限時間内に解けなければ、何の意味もないのです。

いくら正確に解くことができても、制限時間内にその問題までたどり着けなければ何の意味もないのです。だから最低限のスピードは必要になるのです。

マンツーマン個別でなければ、教師が制限時間を設けて、強制的に問題を解く時間を終了させることも可能です。その時間内で終わらなかった生徒は、

生徒A
生徒A

次は間に合うように頑張るぞ

と思うかもしれません。でも、マンツーマン個別で学んでいる以上、この気持ちを抱くことは永遠にありません。

マンツーマン個別が向いている生徒もいる

ここまで、マンツーマン個別の3つの危険性について考えてきました。この3つの危険性は、勉強が苦手だから、マンツーマン個別を選択する時におこる危険性です。

だから、すべての生徒にあてはまる危険性ではありません。生徒によっては、マンツーマン個別が最適だという場合があります。それは

自学ができる生徒
内容を理解している生徒

自学ができる生徒は、自分で勉強をしているので、いきなり質問をすることができます。いきなり質問をする環境としては、マンツーマン個別が最適でしょう。

内容を理解している生徒は、いきなり問題演習から入れます。説明などに余計な時間をとられなくて済むので、マンツーマン個別でもいいでしょう。

この指導形態を選択したからといって、見違えるほど成果が上がるなんてことは一切ありえません。もしそんな指導形態があるのであれば、世の中の指導形態はすべてそれに置き換わっているはずだから。

わたしが伝えたかったのは、

保護者様
保護者様

うちの子、勉強が苦手だからマンツーマン個別でお願いします

と思考停止でいうのはやめましょうということです。マンツーマン個別に潜んでいる危険性を知っていただけたら嬉しく思います。

最後にひと言。

やすひろ
やすひろ

成果を上げるのは、指導システムではなく、本人次第だ

ということだけは強く訴えておきます。

最後に

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